「嫌っ…」


思ったより力が強くて…身動きできない。


大きな声を出そうとしても、重ねられた唇から籠もった声が漏れるだけで、何の意味もない。


そういえば…


体育館でもこんな目に合った。


私ってつくづくついてないな。


…何でいつもこういう事になるんだろう。


「あれ、抵抗しねーの?」


大人しくなった私を見て、祐がふいにキスを止める。


「…やっぱり私とヤりたいだけじゃん。高校生強姦するなんて、いい度胸だよね。地獄に落ちろ」


「は?誘ったのはそっちだろ。…うわ、何だよ」


祐の体をギュッと抱きしめる。


彼が油断した隙に、堤防から海へ二人で転がり落ちた。






バッシャーン!


と、派手な音を立て


水しぶきが上がったんだと思う。