何かされたら、叫べばいっか。


それに、祐なら切り抜けられる気がする。


はっちゃんみたいに、見た目と中身が釣り合ってないように見えるから…。


愛斗みたいな人は…どうして他にいないのかな。私が子供だから、大人な愛斗が素敵に見えるだけ?


「何で…一人?」


「え…?」


堤防に座ると、祐がポツリと呟いた。


「朝はあんな気ぃ強かったのにさ、次会った時…別人みたいだった。精気が抜けた感じっつうか…」


「え…?気のせいだよ」


「それにさ、兄弟がここ住んでんなら、一人でブラブラしてんのも変な話だよな。何するわけでもなく…」


「変…かな」


「分かった。ここへは、失恋を癒やしに来た?」


「…何言ってんの?」