「オレだってもう大人だから、一時的な感情でそんな事言ったりしないよ。…ちゃんと色々考えてる。

実はさ、実家からも早く戻って来いって言われてんだよな…。実家のWeb関連は今オレが全部やってて。

実際作らなくていいから、ネット販売中心に商品開発とか企画やれって父さんに頼まれててさぁ。電話やメールだと、なかなか作り手に上手く伝わらなくて。

だから、みうだけの事で決めるわけじゃないから。いずれ…折りをみて戻らなきゃって、ずっと思ってた」


優羽吾くんはそう言うと、優しい瞳を私に向けてくる。


握られた手が熱い。


こんな事が…現実になるなんて、


もう、何度夢に見たんだろう。


もっと優羽吾くんの側にいたかった…って、あの頃いつも叶わぬ思いを持ってた。