「…どーしたの?」


愛斗は、目を閉じソファにもたれている。


「…船酔い」


「そうなんだ…大丈夫?。ねぇ、一緒に来た人は?」


愛斗のコトだから、女と来てるに違いないよね。


でも、周りを見てもそれらしい人はいない。


「あぁ…みうと来た。…悪い、一人にしてくんねーかな」


…みうさんと?


え、それってもしかして。


みうさん…お兄ちゃんにとうとう会いに来たんだ。


愛斗は気分が悪いみたいで、私を見ようともせずに腕で目を押さえ、ソファにもたれていた。