仕事用の携帯は、プライベートとは違うんだけど。


でもお兄ちゃんはそこまで気づいていない。


「ねぇ。昨日私の携帯に…誰かから着信なかった?」


「…あぁ何件か。でも、もう…いいだろ」


よくないよ…。


昨日は、愛斗と約束してたのに。


まさか…私からすっぽかすことになるなんて。


暗い顔をする私に、お兄ちゃんは…


「亜沙美…。もしかして…愛斗が、好きか?」


お兄ちゃん、何なの突然。


びっくりして目を見開くものの…何も反論できなかった。