「…い…やだっ!」


男の手が、無理やり私の体を床に押し付ける。


逃げようとしても、力の差があり過ぎて、抵抗しても全く意味がなかった。


あぁ…何で今日に限って一人でここに来たんだろ。


朱兎(シュウ)、助けに来てよ。


普段私の周りでウロチョロしてるくせに、何でこんな時にいないの!?


「やだ…」


昨日朱兎が触った手に、この男が触れる。


「…っ」


先週朱兎が、唇をそっと押し当てた首筋に、この男が舌を這わす。


気持ち悪い…。


「…前から目つけてたんだ。亜沙美ほどいい女、そこらにはいねーからな」


「だ…誰かいないのっ?!助け…きゃあっ!」