「今日、客少ねーなぁ」


見渡せば、カウンターに2人腰掛けてるだけ。


「少ないっつか、さっき開店したばっかです。愛斗さんそこ座って下さいよ」


兄ちゃんは苦笑いすると、オレを席へ促した。


「あ、そーいえば。愛斗さんトコの店・・・今日大変でしたね。大丈夫でした?」


「今日じゃなくて、おとといの話・・・。店の看板だろ?ったくあのヤロー」


今思い出しても腹が立つ。しかも・・・優羽吾のツラといい方を思い出すと、また更にムカついてきた。


「看板?えっと、そーじゃなくて。ボヤあったらしーっスよね。誰がやったんかなぁ・・・」


「は!?」