「…朱兎、金曜どこ行ってたの?先生が必死になって探してたよ?」


「あっそ。亜沙美がヤリ逃げされた相手やっつけたのに?先生は弱い者の味方じゃね~んだぁ」


ふわあと欠伸をし、首をダルそうにまわす。


「…ちょっと!?やられてないし」


今いるカフェ。人が少ないから、カウンターの店員が朱兎の言葉に反応し私たちをチラッと見る。


「未遂も同じよ~なもんじゃん。オレの亜沙美…なんだろ?」


何か言いたげに、ニヤリと笑う。


もう…オレのじゃないよって言いたい所だけど


朱兎を目の前にすると、言えなかった。