「…ごめんな」


それしか言えず…。


舞は可愛いし、女度もあると思う。


だけど。ひたむきさが真っ直ぐすぎて…。オレが手を染めるには、もったいない気がして。


ホントは、店の女だから手を出さないんじゃなく…本能で避けてたのか?


今更ながら、そんな気がした。


「…いいです。あの、また次会った時は…今まで通りに接して下さいね?」


コクリと頷くと舞は笑顔のまま、カバンを掴んで立ち上がる。


「私…帰ります」