あ…


店の入口から入って来たのは…間違いなく


花柳さんだった。


うわぁ…来てくれた。


ずっと待ってた虚しさが、花柳さんを見た事で、一気に解消された。


「や~っと来てくれましたねっ!無視されたかと思っちゃいましたよ?」


「あぁ…悪いな。まさかまだいるとは…。いや、多分舞ならまだいるだろーなと思った」


私が近寄ると、花柳さんは少し疲れた顔で微笑んだ。


「…大丈夫ですかぁ?何かしんどそう」