歩道橋の上から下を見下ろすと、一台の車の上にヤツが乗っかっていた。


あれを踏み台に、下の道に逃げるつもりだったんだろうけど、


疲労に加え、打ち所が悪かったようで


ヤツはピクリとも動かなかった。


…こんなトコからよく飛ぼうと思ったな。


敵ながら、感心するぜ…。


しばらく下を見ていると、中から人が出て来た。


…女と


男…。


…その二人は、


オレが今一番会わなきゃならない人物だった。


この後すぐに、二人が誰なのかを


知るコトになる。