「わりぃ!オレ、パス。オマエら、ババアの相手よろしく」


若いヤツに後を任せ、素早く逃げ出す。


スタッフルームから出て来たオーナーが、遠くから騒いでっけど、聞こえねぇフリ。


舞を待たすワケにも行かねぇし。


アイツ、オレが行かなくても、マジで終電まで待ってそ~だからな。


明日は土曜だし、忙しくなるから早く帰してやりてぇんだけど…。


裏口から出て、店の表に回ると、見慣れない男がいた。


手には…


金属バット?


…ん?


そいつはオレの顔を確認すると、一気に店の看板に手をかけた。