「今日せっかく花柳さんとデートできたのに…もう離れるなんて。嫌です」


「デートって…。オレの打ち合わせに、オマエが勝手に着いてきただけだろ?」


そうだけど…と、白い頬をプックリ膨らす。


「ねぇっ!花柳さんせっかく今日お店休みなんだから、もうちょっと。あと一時間だけ、私に付き合って下さい」


「…オマエ本当しつこいよな。そんなんじゃ男も逃げるワケだ」


苦笑して、時計を見た。


約束の時間まで、まだ2時間はある。なら、コイツでも、時間潰しにはちょうどいいか…。




仲間によく言われる。


好きでもねぇ女といる位なら、一人でいた方がよくないかって。


何でだろな


オレにはそれができなくて…


一人でいる位なら、誰でもいいから側にいて欲しい。