「あ!ううん。久々会えて本当に嬉しいなと思って。だって…もう会えないと思ってたし…」


私がそう言うと、優羽吾くんは少し俯き、テーブルに肘をついて顔の前で手を組む。


「本当は…みんなに、ずっと会いたかったんだ。でもさ…何かできなくて。


自分が好きで行った土地なのに、…会えば決心が揺らぐ気がした」


うん…そうだよね。あの時…私の退院さえも待ってくれなかったもん。


かなりの決心が必要だったんだと思うよ。


たくさんの選択肢がある中で、全てを捨てて行く事なんて、私には…できない。


「みうには…ずっと会いたかった」