乱れた着衣を直し、立ち上がる。


…うわ、スカート皺だらけ。制服着たままやってそのまま寝るって間違ってるよね…。


メイクも取れかけだし、髪も乱れて…このまま帰ったら間違いなく怪しまれる…。


今はお兄ちゃんが家にいるし…バレないように戻らないと。


今…何時だろ。


邪魔が入らないように、予めサイレントにしていた携帯を開くと、…着信が数十件…。


うっそお…。着信履歴、全部お母さんになってるし…。


改めて母の恐るべき執念を感じ取る。


あの人、自分の思い通りにならないとすぐコレだ。


自分のお客さんの息子に会わせるだなんて言って…。


フラフラしてる私に適当な相手を見繕って自分の範疇に置きたいって魂胆見え見えなんだから。


聞けば相手は私より大分年上だって言うし。年甲斐もなく高校生と見合いまがいな事ができるなんて…絶対ロリコン野郎だ。


私、今日は行かないって言ったのに…。