「修二さん、顔を上げて下さい。事情は絵理ちゃんから聞き、理解出来ましたよ。でも、美咲ちゃんが当分出勤は不可能で…それは事実だから…一度、私が美咲ちゃんに会って、あなたの誠意を話してみますね」


事務所から修二が出て来た。

そこに、不安気でびくびくとした月子が立っていた。

月子が修二に駆け寄った。

「修二さん、どうなったの?何話してたの?何で、電話に出てくれないの?」

「月子…楽しませてくれてありがとよ。いい夢見た…じゃ」

修二は切なく笑い、背を向け歩き出した。

「修二さん!」


ここで別れてた方がいいんじゃない?その方が、嫌な入れ墨見なくて済むよ……。