「触らないでよっ!もぉ…ばいばい!私に関わらないで!目の前から消えて!」
そう言い捨てて私はとにかく前に走った。
信号が赤だって、車がきていたって私には関係ない。
そのときは、涙を堪えるので必死だった。
いっそうこのまま死にたい。
そうおもった途端、後ろから『ドンっ』という、大きくて鈍い音がした。
私が恐る恐る振り返ってみると、そこには血まみれになった空くんの姿があった。
空くんの隣には、電柱にぶつかって動けないでいる大型トラック。
トラックの運転手は意識があるのはわかった。
でも、空くんは――…?

