純情BABY

『ごめんっっっ!!』



突然昇が直角に体を折って私に頭を下げてきた。



「えっ?何が?」



いきなり頭下げられてもわかんないんですけどっ!!



『俺、美鈴のこと信じられなくて・・・。マジごめん!!!』



「あぁ・・・」



その言葉で、昇がなぜ謝ってきたのか悟った。



『美鈴、まだ誰とも寝てなかったんだろ?』



「・・・うん」



やっぱり。よくよく考えてみたら、昇が私に謝ることなんてそれくらいしかないんだよね。



『俺・・・渋谷みたいに美鈴を信じること出来なくて、酷い態度取った・・・』




確かに。いくら私が違うといっても信じてくれなかったっけ。



でも、まあ、うん。



「・・・もういいよ」



思い出したらムカッとくるけど、過ぎたことだし。


そのあとすぐにカレシ(夏樹)出来たしね。
あれ?そしたら大概私も昇に対して失礼かな?


だってすぐに別の人と付き合うとかって、昇を引きずるほど好きじゃなかったってことじゃない?


も、もしかして。私も昇にきちんと謝っておくべきなのでは・・・。