純情BABY

『いや?不公平ではないと思うけど』




否定する渋谷に、夏樹はあからさまに不満そうな顔をした。




そして何か言おうと口を開く。
だけど渋谷が遮るように言葉を続けた。




『だってさ、拒否られたのは俺やアンタだけじゃないからな。みんな同じなんだから不公平って言うのはおかしいだろ?』




『は?何言ってるかわかんないんだけど』




夏樹が意味わかんないといった表情でいう。周りもみんな同じような表情をしていた。




『わかんない?じゃあ、はっきり教えてやるよ。

益田美鈴は、誰とも寝たりしてない。

コイツは、処女なんだよ』






渋谷が言うと、夏樹は一瞬ポカン、とした表情をして、直後渋谷をバカにした様な笑みを浮かべて見てた。



『何それ。美鈴がそう言ったの?それを渋谷はバカ正直に信じたワケ?そんなのデタラメに決まってんだろ』