純情BABY

「はぁ〜……」




学校をサボって家に帰って待ち構えてたのは、お母さんのカミナリだった。




だから次の日の朝、「学校を休みたい」なんて言えるわけもなく、トボトボと家を出る。






昨日は夜遅くまで渋谷にもっと心が近付くにはどうしたらいいのか考えてみたけれど。





結局は何にも思い浮かばずに気付けば寝てしまって、朝を迎えちゃったし…。





歩きながらケータイを開く。




学校を逃げ出すように飛び出してから、今までの時間に来たメールはたったの2件。




それはどちらも亜弥からのもので、内容は渋谷が放課後に迎えに来たと知らせるものだった。




他にどうして先に帰った事を渋谷に知らせなかったのか、一体何があったのか、とか心配してくれてるとわかる文がびっしりと並べられてた。




亜弥に心配かけてるのはもちろんのこと、渋谷を避けるように先に帰ったことで、見放されたかもしれない。





そう思うと、自分の行動が早まったものだったのかもしれないって、後悔の念にかられていた。




渋谷からの連絡が一切ないことが余計にそれを増長させてるんだ。