純情BABY

教室へ戻るとポケットに入れてたケータイが震えた。




開いて見るとメールが来ていた。





相手は……渋谷。





放課後迎えに来るって内容に、そういえば話があるからってさっきまで会ってたんだ。




話っていうのは多分、私の噂について今後どうするかって事だよね。





その話をする前に逃げ帰ってきちゃったから、放課後迎えに来るってワケだ。





あんな白々しい笑顔の渋谷を目の前にして、私は冷静に話なんて出来るのかな。




「……………」





ダメだ。




またさっきみたく言い合いになっちゃう。





『美里、何か顔がヘンだよ?迷惑メールでも来たの?』




握りしめたままのケータイを亜弥がひょいと覗いてきた。





『なんだ。彼氏からのメールじゃん!迎えに来るなんてラブラブだねぇ』