純情BABY

『自分でもはっきりわからねーけど、もしかしたら意外だったからかもな』




「意外?」




『そ。お前いかにもヤりまくり!って感じなのにさ、真っ赤な顔して“ヴァージン”なんて叫ぶんだもんな』




昨日の私を思い出したのかくくっと笑う。




「わ、笑わないでよ。意外で悪かったわねっ。

別に勿体ぶってるわけじゃないからね!ただね順序があると思うの」




『順序って?手を繋ぐとこから始めましょう、とか?』




笑うのを止めて、至って真面目な顔で問いかけられたから頷いた。




「手を繋いだり、キスしたり。
ぎゅって抱き絞めたり、抱き締められたりを繰り返して。

それでも足りないって、好きってキモチが溢れ出てどうしようもなくなったら、その時はーー…」




言ってる途中で嫌なことを思い出しちゃった。




最初に付き合ってた徹也に迫られて、拒否ってイヤな顔された時の事。