純情BABY

『だからといって俺と別れたら、噂が増長されるだけだぞ』




じゃあ尻軽って噂され続けるか、女子たちに目の敵にされるかのどっちかしかないの?





「どっちもイヤだ!」





『まあ、女共には俺から嫌がらせされないよう、うまい具合に説得してやるよ』



どうやって?と思ったけどそこはまかせるしかないと思ってただ頷いた。




「でも、どうして?」




『何が?』




どうして




「私の噂を消そうとしてくれるの?」





告ってOKしてくれたのって、噂を信じてヤれると思ってたからなんでしょ?




それなのにヤれなかったどころか、頭突きまでした相手にどうして協力的なのか、気になるよ。






『………さあ。何でだろ』




「はあ?」





明確な理由を教えてくれるかと思ってたから、その曖昧な答えにすっとんきょうな声が出てしまった。