【短】隣のお兄ちゃんと私

――コンコン


シャワーを浴びて、疲れた身体をベッドに横たえていたとき、部屋の戸が叩かれた。


「どうぞ」


そういった俺の部屋に入ってきたのは、義人だった。


「どうした?」


そう問いかける俺にちらっと視線を向けた義人だったが、何も言わず、俺のベッドに腰掛けた。

しかし、腰掛けたっきり何も話そうとしない義人に、


もしかしたら何か悩みでもあるのか?


そう思った俺は、身を起こし、隣から義人の顔を覗き込んだ。

義人は、真剣な顔をして自分の膝の上に置かれた手を睨むように見つめていた。


これは深刻だぞ…


そう思い、俺が義人に話しかけようとしたとき、おもむろに義人が話し始めた。