それが段々強くなって 「っいやぁ!」 たまらず蒼太の胸を押し返していた 「…あ……」 蒼太には悲しみの色が瞳に映っていた 「…花梨が嫌がっても……俺は好きだから…離れてなんかやらない…」 蒼太はあたしを真っ直ぐに見てから資料室を出て行った あたしは一気に身体中の力が抜けてずるずると床にへたり込んだ 授業がはじまるチャイムもあたしを奮い立たせてはくれなくて あたしの胸の中は蒼太で一杯で堪えていた涙がつっーと頬を伝っていた