俺はあせった。この俺があせった。軽く珍しいことだ。 …雅から電話がきた。 ものすごくびっくりした。自分から渡しておいたくせに…俺ってヤツは何なんだッ!! 来ないかと思ってた。なのに来るなんて。 やべぇ…冷汗出てきたし。 声聞いた瞬間…なんつーか、会いたくなって…。 だからと言って…裏庭に来いっていっちまった。 ――会いたくなったんだ。アイツの顔が見たくなったんだ。なんでか俺にもわかんねぇ。 そんぐらい