「総長っ……」 止まっていた涙が、またこぼれ落ちる… 「いやぁあああ!!!!」 急に、叫びにも似た声が、俺の耳に届いた 「翠っ!!落ち着いて!!大丈夫だからっ」 声のする方を見ると、俺と同じくらいの女が二人いた 二人とも、傘もさしていなくて、ずぶ濡れだった 「大丈夫!?何が!?お兄ちゃんはもう戻って来ないんだよ!!!琥珀は、悲しくないの?!」 (翠って……総長の妹…?) 前に一度、総長の妹の話を聞いたことがあった あの頃には、もう戻れないんだな…―