「…………」




俺は莉紅に視線を戻した



「嫌だ…嫌だ…直人君と結婚なんかしない…」




莉紅は俺の腕の中でそう呟いた。




「大丈夫だから…」




「莉紅ちゃん、君を連れ戻しに来たんだから、絶対連れて帰るからね」




直人って奴はそう言うと、屋上を後にした。