ばうんてぃ☆はうんど・vol.3~ほーんてっどほすぴたる《改訂版》

「さて、それじゃあそろそろ始めようかの。Anythingで構わんかな?」
「ああ、良いぜ」
 銀髪じいさんの提案に乗り、3人でのポーカーが始まった。
 Anythingは一番オーソドックスなルールだ。すなわち、5枚の手札で役を完成させる。役の強いやつの勝ち。ブタでも構わねえ。ただそれだけだ。本来、プレイヤーのうちの誰かがカードを配るディーラーをやるんだが、こういうとこではカジノの人間がディーラーをやってくれる。と言っても、ただカードを配るだけの役目だが。
 伏せた状態で、5枚のカードが全員に配られた。ここから1度目のベッティングラウンドだ。俺の手札は8のワンペアが完成してる。問題はじいさん二人――
「まずは様子見といくかの。とりあえず10,000ドル」
 銀髪じいさんが10,000ドルのチップをテーブルの中央に置く。
「コールじゃ」
 金髪じいさんが応じ、同じく10,000ドルチップを乗せる。
「お若いの。どうするね?」
 銀髪じいさんの言葉に、
「レイズ。10,000上乗せだ」
 俺は20,000ドル賭けた。
「ほほっ。ワンゲーム目から、強気にくるの」
 銀髪じいさんは、面白そうに笑う。
「あんたらと違って、俺には老獪さってもんがないんでね。勢いだけでやらせてもらうよ」
「いやいや、それこそ若さの特権。面白くなってきたわい」
「で? どうするよ?」
「もちろんコールじゃ」
「わしも」
 二人とも勝負に応じ、さらに10,000ドルずつ乗せた。
「では、お三方。チェンジを」
「わしは3枚」
 と、銀髪じいさん。
「わしは2枚頼む」
 金髪じいさんがカードを出す。
「そちらの方は?」
 俺は当然、
「3枚だ」
 全員がカードを受け取り、さてここからが本番。すなわち、手の内の読み合いだ。
 俺の役は、8とジャックのツーペア。銀髪が3枚チェンジってことは、最低でもワンペアできている。
 金髪の方は2枚チェンジ。これはスリーカードができてたことを意味する。ただしセオリー通りなら。
 ガチで臨んでくる場合、あえてセオリーと違うチェンジをかけて、相手を撹乱するやつもいる。こんなとこで遊んでるくらいだ。この二人くらいになると、そのくらい平気でやるだろう。