キンモクセイ

まだ蕾を持った枝を選んだ。

おばさんは丁寧に鋏を入れる。


「ありがとうございました!!」


「もっと持って行っていいのよ?」


「いえ、これで十分です。
本当にありがとうございました」



僕は急いで病院へ向かった。


肩にポツリと雨粒がかかった。