これが俺の体験



ボクが謎の金縛りを受けてから2週間が経った。


おっちゃんは相変わらず、多忙なのか、家にいない。


お兄ちゃんはと言うと、米子市の大きな病院に移った。


ボクは学校の休みに挨拶に伺っていたが、たまに胸が苦しくなる。


お兄ちゃんに取り付けられた器具に呼吸器。


横たわるベッドの横で、鉄のフックに垂らされた何かの液体。


静かに落ちる水滴が、静かな病室で小さく反響する。


その更に横には訳の解らない機械が常に、ピッピッと鳴り響いていた。


「やぁ……みんな」


「お兄ちゃん、元気?」


「ああ。見ての通り元気だよ。良は学校でいじめられてないか?」

「うん!大丈夫だよ!」


ボクは満面の笑顔で応えると、お兄ちゃんはゆっくりと笑った。


だけど……本当は言えなかったんだ。


お兄ちゃんの負担になるから、ボクはいじめられていると言えなかった。


だけどお兄ちゃんはボクが泣いたら解ってしまう。

だからボクは泣かない。


お兄ちゃんの前では……。