許さない……!


こんな奴に負けて死ぬなんて絶対に嫌だ!


ボクはカッと目を開き、敵を睨み付けた。


殺されてたまるか!と。


睨み付けていると、いきなり襖が勢い良く開いた。


「大丈夫か良!?」


おっちゃん……?


「あっ!……この野郎……!消えろっ!!」


おっちゃんはベッドのボクを見て異変に気付いた。

そのまま右手をブン!と振り、何かを追い払う。

するとボクの呼吸も楽になり、手足が動くようになった。


「おっちゃん……どうして?」


「家に不穏な気配があってな。いち早く気付いたから戻ってきたんだ」


おっちゃんはボクを抱き上げ、右手をかざす。


不思議とボクは安心感に包まれ、何かが流れるのを感じていた。


「もう大丈夫だ……。だが、これで猶予もなくなったな」