プラーンと吊るされ、ボクは猫の気持ちが分かった。 かなり嫌な気分だよ。 「ちょっと皆に挨拶していいですか?」 「ああ……。あんまり話し込むなよ」 「大丈夫ですよ」 おっちゃんは難しい顔をすると、ボクを吊るしたまま、歩き出す。 ああ……ボクって何だろう……。 「良、ちょっといいか?」 いいも悪いも逃げれないよ……。 「話がある……」 低めの小さな声にボクは頷いた。