お姫様と王子様






そしてお見合いの日。




あれからずっと奏とは話してない。





もう良いんだ。


奏とは別れたんだから…




そう思うたびに胸がキュウッと苦しくなる。



思うたびにっていうか

思い込ませてるっていうか……






「美香、早くいらっしゃい」


「はっはい、お母様」



あたしは相手と待ち合わせているレストランに着いた。