あの人の気持ちさえわかればさ、私は前に進めると思わない? でも直接聞く勇気なんてなくて ほら私はこうしていつも途中停止。 「深く考えなくていいんじゃないかな」 「うん」 「だってまだ始まったばかりでしょ」 「うん」 「これからの結衣の頑張り次第だよ」 ゆっくりと顔を上げた私に、友人はニコリと微笑んで頬杖をついた。