雨に恋した華

「甘いっ!!そんなんじゃ、王子様には一生近付けないよ!」


翌日の放課後、千晶に昨日の事を質問攻めにされた後、そう言われた。


「だっ、だって……」


あたしが唇を尖らせると、彼女は呆れながら口を開いた。


「もうっ!!相手の事は、名前も年齢も知らないんだよ!?自分からアクション起こさないと、このまま何も発展しないよ?」


「でも……どうすればイイのか、全然わからないんだもん……」


千晶に諭すように言われて、小さく言いながら眉を下げた。