雨に恋した華

「わかってたよ……」


「え……?」


背中から聞こえた声に反応したあたしは、階段を降りる足を止めて振り返った。


「最初から、ちゃんとわかってた……。紫が悪いんじゃないって事も、紫にはどうしようもなかったんだって事も……」


虹ちゃんは悲しそうに笑いながら、呟くようにそう話した。


「でも、許せなかったんだ……。紫の事が好きだからこそ、どうしても割り切れなかった」


苦しげな声に、息が苦しくなる。


虹ちゃんは、眉をしかめながら微笑んだ。