雨に恋した華

「でもね、一つだけ言わせて欲しい……」


そう前置きして、一呼吸置いてから話を続けた。


「あたし、健一の事は本当に何とも思ってないから。キスだって……虹ちゃんとのキスじゃなかったから、すごく嫌だったもん……」


伝えたい想いを言葉にしたいのに、上手く声が出て来ない。


「あたしが好きなのは、虹ちゃんだけだよ……。お願い……。これだけは信じて……っ……」


そう懇願しながら泣いてしまいそうになっていたあたしは、それだけ言うだけでもう精一杯だった。