雨に恋した華

「紫?入るよ?」


12時を過ぎた頃、あたしの様子を窺うように言ったママが、部屋のドアをそっと開けた。


「……まだ寝てるの?」


ママは少しだけ呆れたように訊くと、枕に顔を埋めているあたしの体を揺すった。


「お昼ご飯出来てるから、降りておいで」


「いらない……」


あたしは顔を伏せたまま、掠れた声で答えた。


「ダメだよ。朝ご飯も食べてないでしょ……」


ママはため息混じりの言葉を落として、掛け布団を無理矢理剥いだ。