雨に恋した華

「好きだ……」


え……?


耳元で健一に囁かれた時、絶対に聞き間違いだと思った。


だけど…


健一は、あたしを抱き締めている腕に更に力を込めると、ハッキリと言葉を紡いだ。


「お前が好きだ……」


嘘……


頭の中は今までに無いくらいのパニック状態で、恐くて堪らなかったけど…


今は、とにかく健一から離れる事しか考えられなかった。


「……っ、離してよっ!!」


あたしがそう叫んだ時、屋上のドアが開いた。