雨に恋した華

あたしの事をいつでもお見通しの虹ちゃんに、悔しさを感じていたけど…


大人で優しい彼の事を、やっぱりカッコイイと思ってしまう。


「早く帰って来てね?」


不服に思いながらも小さく言うと、虹ちゃんはあたしの頭を撫でて笑った。


「あぁ。じゃあ、紫はちゃんとここにいろよ?」


「うん。絶対にすぐに戻って来てね……?」


「はいはい」


「絶対だよ?」


上目遣いで虹ちゃんを見上げると、彼は優しい笑みを残して屋上から出て行った。