雨に恋した華

校内を順番に廻って一通りのクラスを見た後、屋上に向かった。


うちの高校の屋上は寂(サビ)れていて、滅多に生徒が来ない。


その事を知っていたあたしは、内心では虹ちゃんと二人きりになれるかもしれないと思っていた。


「ここ、イイじゃん♪」


屋上に着くなり笑顔で言った彼は、あたしの手を握った。


予想通り屋上には誰もいなくて、二人きりになれた事が嬉しかった。


虹ちゃんは挑発するような悪戯な視線をあたしに向け、繋いだ手の甲に軽くキスをした。