雨に恋した華

タオルを掛けられて、やっと自分の髪や体が雨に濡れていた事に気付いた。


「本当は適当な理由を付けて、紫ちゃんを追い返すつもりだったんだけど……」


そう前置きした虹希さんは、少しだけ濡れたあたしの髪を優しく拭きながら話を続けた。


「紫ちゃんの顔見てたら、やっぱり出来なかったよ……」


「え……?」


「どうしてだかわかる?」


虹希さんは優しく訊いた後、小さな笑みを見せた。


あたしが首を小さく横に振ると、彼がゆっくりと口を開いた。