雨に恋した華

「またいじめちゃったな……。でも、さっきのは嘘だよ……。紫ちゃんの事が嫌いな訳じゃない」


虹希さんはそこまで話してから、自嘲気味に笑って続けた。


「でも、好きにもなれない」


一瞬、何を言われたのかわからなかった。


虹希さんがキッパリと言い放った言葉が、頭の中で何度も谺(コダマ)する。


『好きにもなれない』なんて言われてしまったら、まるで自分(アタシ)の想いを否定されているみたいに思えて…


あたしは、逃げるように車から降りた。