雨に恋した華

「紫ちゃん、シートベルトしてくれる?」


「あっ、はい……」


いつの間にか運転席に座っていた虹希さんに言われて、慌ててシートベルトを締めた。


「家、どこ?道、説明してくれる?」


「えっと……」


あたしは、家までの道のりを出来るだけ丁寧に説明した。


だけど…


方向音痴だからか、地元の事なのに拙い説明になってしまう。


それでも、虹希さんはきちんと理解出来たみたい。


彼は、あたしの言った道順通りに車を走らせた。