雨に恋した華

窓際の一番奥のテーブルに案内されたあたし達は、向かい合って座った。


「好きな物、頼んでイイよ」


「あっ、はい……」


虹希さんに差し出されたメニューを怖ず怖ずと受け取ると、彼がクスッと笑った。


「今日は紫ちゃんのお祝いだから、遠慮しないで。それに、誘ったのは俺だからさ」


虹希さんは笑顔を見せながらあたしの手からメニューを抜き取って開き、今度はあたしの前に置いた。


「ありがとうございます」


あたしは、ニッコリと笑って頷いた。