雨に恋した華

健一は、ポケットに手を入れて口を開いた。


「今日、誕生日だろ?」


「そうだけど……」


あたしが答えると、健一がポケットに入れていた手を出した。


その手には、小さなビンが握られている。


そして、健一は無言のまま、あたしの顔の前にその小ビンを差し出した。


「何……?」


不思議に思って眉を小さく寄せ、小首を傾げながら尋ねた。


「誕生日プレゼント……」


すると、健一は一言だけで答えて、あたしの手に小ビンを握らせた。