ずっと下を向いていたためふ、と顔を莉子の方に向け 「なに?」 と言おうとした瞬間 「………」 莉子の唇が俺のにあたった まるで、子供がおままごとでやる、いってらっしゃいのキスみたいなソフトな そして 「莉子は 絶対に別れたくない 俊がいなきゃ死んじゃう」 と言った 俺はどうしたらいいかわからず、そのまま床を拭き始めた この一部始終を片岸さんが見ていたことなど、知らずに…