うとうとしながら、帰りの電車を駅のベンチで待つ 夏の終わりの風が気持ち良い 「まぁデザートまで食べたら眠くなるよね」 クスクス笑いながら大塚さんが言う 「片岸さん、今週はずっとバイト?」 「いや 莉子さんとお茶したり、野嶋さんと水族館に行ったりしますよ」 「…じゃぁ予定が沢山なんだね」 遠くどこかを見ながら答えた大塚さんの顔は、やっぱりどこか寂しそうだった