「俺は…カイだ」



甘く低い声で男が…いやカイが名乗るだけで、マリーのどきどきは募る。


そんな自分に首を傾げながらも、マリーは自分も名前を伝える。




「マリーか…いい名前だ」



そうカイに名前を呼ばれると、まるでマリーという名前がカイのためにあったかのように錯覚してしまいそうになる。


マリーは初めて味わう気持ちを持て余しつつ、カイのことをもっと知りたいと思った。



マリーがその白い頬を薔薇色に染め、紅い瞳をきらきらさせて自分を見てくる姿にカイも優しい笑みを見せる。